今回、前置きが死ぬほど長いです。
目次をつくろうかとも思いましたが
スマホでは限界がありました。
もう死ぬほど暇な人だけ読んでくれ!!
最近の俺はどうにかしている。
まぁ俺の人生、どうにかしていない時期の方が圧倒的に少ないが、それを差し引いてもどうにかしている。
ブログ再開のお知らせ&近況報告。 - 高速回転する方舟の片隅で。
とはいえ根は単純な俺。
「なんか映画観れば元気出るだろ!」と劇場にアポなし突撃をした。
「やっぱり荒んだ心には『ジュマンジ』か『パシフィック・リム』かなぁ…」と思っていたが
時間帯的にすぐ観られるものが『グレイテスト・ショーマン』だった。
普段なら別段気にしないミュージカル映画。
それでも「たまにはいいか…安いし」と鼻唄混じりにチケットを購入。
人生初、劇場でのミュージカル映画鑑賞に挑んだ。
鑑賞後。
俺は泣きはらしていた。
なんとか表には出さなかったが
内面では号泣していた。
やっぱりどうにかしていた。
思えば前に何かで本作の製作陣を見た際に
音楽は『ラ・ラ・ランド』のコンビ。
主演は『レ・ミゼラブル』のヒュー・ジャックマン。
共演は『ハイスクール・ミュージカル』のザック・エフロン。
「これは景気が良いなぁ!!」とは思っていた。
しかし冷静に考えればこれほど隙のない面子もいなかった。
言ってしまえば本作はミュージカル映画の『エクスペンダブルズ』状態だった。当ブログでよく出てくる表現。
でもマジだから仕方ない!!
もともと『ラ・ラ・ランド』は好き。
ザックは好き。歌や踊りも好き。
ヒューは大好き。
むしろ「よく観ずに死のうと思ったな!俺!!」レベルの完璧さだった。
もう本当に素晴らしかった。
ロングランヒット中らしいので
未見の方は是が非でも劇場へ。
大画面、大音響で真価が発揮されるタイプの映画なのでDVDだと魅力半減です。
ここからはネタバレあり。
ちなみに本作の上映時間は106分と短め。
これは『エクスペンダブルズ』シリーズの平均上映時間とほぼイコール。
だからどうした!!
そんな全精力を消耗するあらすじ。
舞台は19世紀のアメリカ。
P.T.バーナムは貧しい家の出だった。
それでも夢を諦めずに、明るく前向きに生きる少年だった。
そんな強さに惹かれた幼馴染、チャリティ。
こちらはこちらで真逆の裕福な上流階級。
時代的に階級差での恋愛はご法度だが、2人には関係なかった。
家の事情で距離が離れても様々なペテンを効かせて文通だけは続けるのであった。
そんな努力が遂に叶うときがきた。
必死に生き延びてきたバーナム。
ひたすらに待ち続けたチャリティ。
晴れて結ばれることとなる。良い笑顔だなぁ!!
もちろんチャリティの両親はいい顔はしない。
しかしそんなことはやはり2人には関係なかった。
決して裕福とは言えない暮らし。
それも関係なかった。お互いにとって、かけがえのないものだった。
2人の娘にも恵まれ、平和を楽しむバーナムとチャリティ。
ようやく上向きになってきた人生。
「この波を逃す手はない!」とばかりにバーナムは奮起。
ほぼ詐欺まがいの行為で銀行からの融資をふんだくり、博物館を立ち上げる。
まぁ、お世辞にも趣味が良いとは言えないものではあった。
事実、客入りも散々だった。
そこで愛する2人の娘のアドバイス、そして天啓とも言える閃きにより、その博物館をサーカス団に魔改造することを即決!!
共に舞台を盛り上げるユニークなメンバーを募ることにする。
最初は「恥をかきたくない」と後ろ向きな面々も
さすがにヒュー・ジャックマンに真っ直ぐな勧誘をされたら悪い気はしない。
なにより彼は天賦のカリスマ性を持っていた。
マイノリティに悩む面々…言ってしまえばこちらの世界での「X-MEN」を電撃結成!!めちゃくちゃカッコいい面々。
初めは物珍しさで集まっていた観客も徐々に「サーカス」の虜になっていく。
気がつけば一帯では知らぬ者のいない最強集団となっていた。
しかしバーナムはまだ上を向いていた。
正直近くにいたら面倒なレベルで上昇志向だった。「これならまだまだいける!」
今度は上流階級を相手どることをまたまた即決!
名の知れた上品なプロデューサーに強引にアポを取りフィリップ・カーライル。
有能演出家。
歌って踊れそうではあるが舞台には出ない。
ショットバーでダンスバトルを決行!
歌、ダンス、酒は心の壁を越える三種の神器。
あっさりフィリップをパートナーとして懐柔するバーナムであった。
そして早速、そのコネを最大活用。
まさかのヴィクトリア女王と拝謁するまで登り詰める。
さらにその場で欧州No.1のオペラ歌手とも出会う。ジェニー・リンド。
「最高の歌姫」と名高い天才歌手。
もう完全に駒は揃った。
サーカスはフィリップに丸投げし
ジェニーとのアメリカ公演に精力を傾けてしまうバーナム。
当然、サーカス団員は良い気はしない。
あくまでビジネスだったフィリップもようやく楽しみを見出してきた矢先の出来事だった。
そのすれ違いは家庭内にも及んでしまう。
アメリカ国内でも有数の金持ちにはなれた。
貧しいころの願いも叶えてきたはずだった。
それでも家族が求めていたのは「成功」ではなかった。
ただ幸せに暮らしたかっただけだった。
団員は団員で、地位や名誉などどうでもよかった。
ただ「家族」が欲しかっただけだった。
そんな近くて遠い気持ちにすんでのところで気がつくバーナム。
果たしてサイコパスバーナムは「家族」との仲を修復できるのか?
世の中、本当に大切なものは何なのか?!
「幸せ」とは何なのか?!!
今、グレイテストな漢気満載ショータイムの幕が上がる!!!
本作は「ミュージカル映画」
当然、作中様々な歌や踊りが出てくる。
もちろん質は最高なのだが、驚くべきはその量。
普通のミュージカル映画の倍ほどは歌い、踊っている。
不満点として「ミュージカルパートが少ない」とはよく聞く話だが
本作ではむしろミュージカルの合間にドラマがある。
それを「ダイジェスト的」と嘆く声もわかる。
それでも俺は
「むしろテンポ良いなぁ!!」
と叫びたくなってくる。
繰り返しになるが
このジャンルに向かってゴリ押しする感覚も非常に『エクスペンダブルズ』に近い。
俺のようなせっかちさんにはプラスにしかならなかった。
その賛否の中でも満場一致で「賛!」な歌、ダンスはもはや言うことはない。
事実、映画館で「すげぇ…」と呟いたミュージカル映画はこれが初めてだ。
もう観ていて驚いた。度肝を抜かれた。
一から十まで全篇「サビ」と言って差し支えないこの構成は完全に俺が求めていたものだった。
ミュージカル映画史上、それどころか映画史上でも類を見ないほどに俺の胸をノックアウトしてきた。
やっぱり映画の神は俺を見捨ててはいなかった。…って何回貼れば気が済むんだ!俺は!!
普段の俺ならこれほど真っ正面から「愛とは」「仲間とは」「大切なものは」と連発されようものなら
「うるせぇ!!火薬持ってこい!!」と言い出しかねなかった。
しかしその声すら届いたように
本作では「大爆発」がある。
それは物理的にも漢気的にもだ!
鑑賞後、時間が経って落ち着いてきてからも
劇中曲を口ずさむほどにハマってしまった。
もうサントラも買うつもりでいる。
しかしふと冷静さを取り戻してみると
何か頭の中に引っかかることがあった。
ネットで探してみても何かが足りなかった。
その答えは唐突に俺の頭に舞い降りた。
「もう1人の“グレイテスト・ショーマン”のことを忘れてないか?」
本作を観た方全員に問いたい。
「グレイテストのおかわりはしたか?」
ロボと子ども!!
ガチンコボクシング!!
ヒュー・ジャックマン!!!
男子の大好き、てんこ盛り!!
致死量オーバーなエナジームービー!!
泣き燃え尽きろ!!!
最近、自分の弱さを自覚した。
まぁ周りには前からバレていたが!
それでもどうにもならない夜。
「俺はロッキーやターミネーターから何を学んだ?」
と自問自答し続けていた。
そんな禅のような無我の境地に新たな道ができた。
だいぶ前に!!!
それが今回の本題でもある
『リアル・スティール』だ。
一言で表せば「ロッキーmeetsターミネーター」な灼熱度を持つ本作。
この「ロボット」「ボクシング」「ヒュー・ジャックマン」という明らかに女子受けを捨てた要素の数々。
もちろんこれらが好きな女性もいるだろう。
しかし世の女子会で語られた回数は限りなくゼロに近いはずだ。
言ってしまえば焼肉、ステーキ、ハンバーグがワンプレートに収まっているような奇跡。
決してインスタ映えすることはないだろうが、心の自由帳には確実に刻まれること請け合いだ。
そんな漢気1000mg配合なあらすじ。
2020年。アメリカ。
テクノロジーの進歩と過激な戦いが上手く足し算された「ロボット格闘技」が大流行していた。
しかしそれと反比例して人間のボクシングは廃れてしまった。
主人公。チャーリー。
人気プロボクサーだったのも今は昔の話。
今はリングを降りて中古ロボを買い漁り、その整備やプロモーターとして生活する日々。
しかしそれもなかなか上手くいかずに借金に次ぐ借金で首が回らないその日暮らしな毎日。
そんなある日。
はるか昔に離婚した元嫁の訃報が入る。
すっかり忘れていた一人息子の親権を元嫁の姉夫妻と協議することとなる。
一人息子。マックス。
久方ぶりの再開に父性が目覚める…かと思いきや
親権を争う相手に金の匂いを嗅ぎつけたチャーリーはマックスを10万ドルで引き渡す取引を持ち掛けるのであった。
マックスが可愛くて仕方ない相手夫妻は「旅行に行く3ヶ月の間預かってくれるなら」とそれを承諾。
かくしてチャーリーとマックスの最悪な夏休みが始まるのであった。
主演の「ヒュー・ジャックマン」といえば
『X-MEN』シリーズの「ウルヴァリン」に代表されるようにどこか一本筋の通った漢を演じることが多い。
毎回見せる無茶な身体の張りっぷりと漢気は全世界を虜にした。
しかし本作の主人公チャーリーはかなりのクズだ。
何かと金がかかるロボボクシングのプロモーターではあるが、基本的に持ち金はマイナス。
各方面からの借金は踏み倒しまくり。
幼馴染への家賃は当然未払い。
それで恩のあるボクシングジムが潰れかけているのに悪びれる素ぶりもない。
悪ヴァリンなヒュー。
その幼馴染。ベイリー。
チャーリーの恩師の娘。
たった一人で閑古鳥の鳴くボクシングジムを守り続ける肝の座った女性。
こんな素敵な女性に支えられているのに感謝はなし。
ロボの写真を撮ろうとした子どもからも5ドル取ろうとするなど割と根っこまで腐りかけている。
さらには息子を借金返済の足がかりにする最悪のスタート。
当然そんな父にマックスは懐くはずもない。
年頃ということもありロボットには興味津々だが
その情熱は父親とは正反対。
無理やり試合についていくものの、ロボットを物としてしか見ていないチャーリーには心底うんざりしてしまう。
チャーリーはチャーリーで慣れない息子にイラつきっぱなし。
もう最悪にも程がある状況だった。
しかしそんな状況は一体のロボットにより少しずつ変わっていく。
地下ファイトで持ちロボを失ったチャーリー。
出向いた場所はゴミ捨て場。
パーツを集め使えるロボを作ろうとするが
そこでマックスが一体のロボットと出会う。
旧世代のスパーリング用ロボ。アトム。
「そんなオンボロ使えん」と言い捨てるチャーリーを横目に一人で掘り起こすマックス。
それを情けからか修理を施すチャーリー。
なんとか動くようにはなったが、それは決して戦闘用ではなかった。
特技は「見た動きをコピーできるだけ」
言ってしまえば都合のいいサンドバッグであった。
耐久性だけは立派だがこんなロボどうしようもない、というチャーリーを横目にマックスはただひたすらに愛情を注いでいく。
それにつられ当初は半信半疑だったチャーリーも次第に情が湧いてくる。
「息子の才能」と「前時代の変わり者ロボ」
どちらも今まで見向きもしなかったもの。
それでもその熱意にやられたのか、それ以外に打つ手がないことを自覚したのか!
「よし!!もうこいつに賭けよう!!」
と俄然息巻くチャーリー。
マックスがゲームの才能を活かしてメカニックと愛情を
チャーリーはボクシングと漢気を叩き込む猛特訓が始まるのであった。種族を超えても通じるもの。
それは愛と漢気だ!!
そんな物珍しさとデータ化できない漢気はロボットボクシング界に旋風を巻き起こす。
野良試合から連戦連勝を刻み
遂には全米大会決勝まで勝ち進むアトム。
しかしその相手となるチャンピオンは最強最悪のロボだった。
下馬評では明らかに勝ち目はない。
しかし世の中、計算通りに事が運ぶとは限らない。
果たして勝つのは狂いなしの精密機械か天井知らずの漢気か。
今、人生を賭けたリベンジマッチのゴングが鳴る!!!
前置きでも書いたが、この映画は
『ロッキー』のスポ根ボクシング。
『ターミネーター2』のロボと子どもの友情。
主演はヒュー・ジャックマン。
父と子が心を通わせるまでの家族ドラマ。
ロボット同士の格闘技アクション。
これらがいっぺんに味わえるという贅沢極まりないもの。
おまけに製作総指揮がスティーブン・スピルバーグという鉄壁さ。
もう男子中学生の好きなものバイキングだ。
駄目押しのように各要素それぞれがぐうの音も出ない完成度を誇っている。
正直なところここまで完璧だともう何も言うことはない。
まぁそれだと記事にした意味がないので、ここではひとつの要素に絞ることにする。
ロボット格闘技の試合がメインな本作。
当然何体ものロボットが登場する。
その中でもとりわけ印象的なのが「ノイジーボーイ」だ。
物語の初めにマックスの親権代わりの闇銭で仕入れた機体なのだが「超」「悪」「男」「子」
この最高級に頭の悪いデザイン。
さらには両腕に文字がランダム表示されるというお遊び機能つき。
それも「極楽」「贖罪」「末期」「苦痛」「拷問」という物騒さ。
思えばヒューは『グレイテスト・ショーマン』でも悪趣味な博物館を開いていた。
しかし悪影響の度合いで言えば桁が違う。
とはいえ中学生魂を持つものとしては大正解だ。
作中では全世界を飛び回っていたらしいが、中間で入ってきた日本で魔改造されたことは想像に難くない。
そのわがままさは操作にも及ぶ。
おあつらえ向きに音声認識機能がついていて
技名を叫ばないと攻撃できないという素晴らしさ。
その技名も
「サイクロン・ストライク」
「ワキザシ・フック」
「ショーグン・トリニティ」
という偏差値が2しかない最高さ。
まぁデビュー戦でスクラップになってしまうのだが
その音声認識機能と突っ切った漢気はキチンと「アトム」に受け継がれている。地味な見た目だが音声認識機能、シャドー機能、愛情、漢気をわがままに搭載。
ハイテクな機能よりも魂をインストールすることに重きを置いた奇跡の結晶体と言える。
そんな一子相伝な漢気ロボを迎え撃つ現チャンピオン。「ゼウス」
こちらもこちらでなかなかにイカした見た目。
世界最高峰の技術の結晶体にして無敗の帝王。
バカな俺に詳しいことはわからんが
見るからにパワーもスピードも格が違う。
しかしタクはこの手の敵にありがちな
とある要素を搭載し忘れていた。
それこそがチャーリーとマックス、そしてアトムがたどり着いた境地「愛」「漢気」であった。
ロボットを「物」としてしか見ていない限り「物」の最高到達点であるゼウスには勝てない。
しかし2人からしたらアトルは「仲間」であり、「戦友」であり、なにより「ファミリー」だった。
世間の評判を覆すほどに名勝負を演じる両者。
しかしその激しい闘いの末にスクラップ寸前にまで追い込まれてしまうアトム。
とうとう頼みの音声認識機能すら破壊されてしまう。
一瞬リタイアを考えてしまう2人。
確かにここで試合を降りても誰も彼らを嘲笑うことはないだろう。
しかしここでチャーリーの亡き恩師の言葉が頭をよぎる。
「どちらかがぶっ倒れるまで…闘い続けろ!!」
こちらにはまだ「絆」が残っていた。
なによりアトムの目は死んでいない。
ここで諦めるのは漢じゃない。
全てが合致した瞬間だった。
この絶体絶命な境地をチャーリーがシャドー機能を駆使して共に闘う裏ワザでひっくり返す!!男なら共に跳べ!!な名シーン!!
結果的には逆にスクラップ寸前まで王者を追い詰めるものの判定負けしてしまう。
それでも観客、そして当人達の心中は完全勝利であった。ロッキーからの様式美、ここに完結!!
とにかく心に中学生魂を持つものには全力でオススメしたい超傑作だ。
人生、そうそう楽じゃない。
明日も見えないようなドン底に落ちるときもある。
それでも「倒れるときは前のめり」精神を胸に宿し
漢気アクセルを全開で踏み込めば
人生なんとかなる!!
ということを教えてくれる教科書的作品。
インスタ女子に勧めたらどうなるかは知らんが、心に自由帳を持っているような男子は必見だ。
観よう!生き詰まった夜にでも!
大丈夫、きっとなんとかなる!!
余談。
今回のタイトルは「グレイテスト・ヒュー・ジャックマン」にしようか悩みましたが
それは『LOGAN/ローガン』までとっておきます。
本当に余談で申し訳ないな!!
これからもこんな場末のブログをよろしくお願いします。
血が騒ぐ偉大なる予告↓
ヒュー・ジャックマンが歌う『グレイテスト・ショーマン』予告編 - YouTube
血が滾る偉大なる予告↓
平常運転なTwitter↓