完璧な実写化。
言いたいことは『銀魂』とまるっきり一緒だ!
原作好きでもなんでも観に行こう!
もし過去の自分に手紙を出せるとしたら。
「急に何言ってんだこいつは」と思われても仕方ないような問題提起だが
たまにオール覚悟の飲み会で浮かび上がってくる駄話でもある。
個人的には
「『ダークナイト』と『アイアンマン』は劇場に駆け込め!」
「あと元カノに後々、影で殺し屋呼ばわりされてるが気にするな!」
くらいしか書くことがない。
なんて書き出しても信じないだろうし!
特にこち亀は代々継承されて永遠に終わらないものと思っていたので衝撃的であった。
最後までキレッキレだったが!!
というわけで今回は
こち亀卒業後にジャンプの立ち飲み屋ポジションを引き継いだ『斉木楠雄のΨ難』の実写映画を見てきた、というお話です。
懐古厨と呼ばれても致し方ないのだが
しばらく前にジャンプは卒業してしまった俺。
『NARUTO』はペインとかいう強敵登場回から記憶にない。
強そうだなぁ!!
『BLEACH』は「ヨン様どうやって倒すんだこれ」と感想を抱いていたところで終わった。
カッコいいなぁ!!
『ONE PIECE』も頂上決戦が区切り良すぎたために中断してしまっている。
熱いなぁ!!!
月曜にコンビニに行く癖は継続しているものの
それはまぁ毎日タバコ買いに行ってるし。
立ち読みすらしなくなってきた今日この頃だ。
しかしそんな俺でも現行で好きな作品。
それが『斉木楠雄のΨ難』だ。
パラパラと単行本は持っている。
珍しくアニメも追っている程度には大好きなのだが
実写化のニュースが流れた。結構前に。
「話流れたんじゃないか」と原作でイジられる程度には時間が経った矢先に
「鋭意製作中!!」のニュース。
ディ・モールトな中の人パロディ。
監督といいキャストといいどちらかといえば『銀魂』の波に乗ったようにしか見えないものの
「それはそれ!!これはこれ!!」と密かに楽しみにしていた。
そして当たった試写会。
贅沢にも2席確保しての観賞だったが
さすがというべき安定感で終始する傑作であった。
というわけで製作陣同様、ほぼ今回は『銀魂』と同じ記事だ。
正しくも美しい、宇宙一のバカ映画。『銀魂』感想。バレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。
既視感はガン無視してくれ!!
話としては序盤に設定や世界観を「映画から観た方向け」に説明した後に「文化祭編」へと移行する。
煩わしくなりがちなレギュラーキャラの紹介もそれぞれ回想という形で
ほとんど原作そのままこなされていく。
原作が一話完結形式なためにいろんな話から少しずつネタを拾いやすいのは高ポイントだ。
正直、観る前も後も「映画より深夜ドラマ向きなんじゃないか」という疑念はあるが
退屈しないような気配りが所々に見える。
まぁオープニングとエンディングがまんまアニメと同じ手法なだけに、製作陣もわかっててやってるとは思うが!!
本作のオリジナルネタや背景に至るまでファンなら納得せざるを得ない纏め方とも言える。
…とまぁ真面目に解説してみたが
結局、実写化のキモはキャスティングだ。
ここを見なければ始まらない!!
ここからは全て原作ファン目線なのでご容赦を。
「斉木楠雄」as.山崎賢人
「山崎賢人、実写やりすぎじゃね?」
超能力者。なんでも出来る。
しかしその全能さから感情を失い平穏な暮らしを送っている。
そしてそれも悪くない。
原作やアニメではナレーションでしか話さないが本作では普通に喋る。
とはいえ控えめに。心の声は喋りまくり。
原作でもコマ間では喋ってるっぽいしここを突くのは酷。
それじゃあ映画成り立たないしな!
山崎賢人は実写化御用達なだけあって
もはや普通に演技は上手い。
いろいろあった『ジョジョの奇妙な冒険』とはガラッと変わってる。素晴らしい。
ダイヤモンドというより鈍い黒鉛。『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』感想。バレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。
「燃堂力」as.新井浩文
「お??」
バカオブバカ。めっちゃバカ。
なにも考えてない故に斉木ですら思考を読めないという脅威のバカ。
その恐ろしさは本作でも大爆発。
純粋すぎる低脳さとぶっちぎりの身体能力で数多くの笑いを量産する。
というか画面の制圧力がハンパではない。
中の人は『銀魂』に引き続きの起用。
あちらはあちらで凄まじい再現度だったが
本作も本作で素晴らしい完成度。
登場した瞬間に「あ、燃堂だ」と思わざるを得ない説得力はさすが。満点。
「海藤瞬」as.吉沢亮
「ダークッ…リユニオンッ…!!」
厨二病の残念なイケメン。ヘタレ。
イメージそのままの実写化。
こちらも中の人は『銀魂』からの続投。
あちらはクールなドSのイケメンだったが
今回は清々しいほどの残念っぷり。
むしろこっちの方が合ってる気がしないでもない。
一番笑いをとってた影のMVPでもある。
度々登場する「禊の儀式」は必見。
「照橋心美」as.橋本環奈
「いいのよ?身の程知らずに恋をしても?」
1000年に1人の神美少女。
出会った男は全て「おっふ」する神懸かり的な美しさ。
外見だけに留まらず全てにおいて「完璧美少女」として振舞っている。
しかし斉木にはその内面は筒抜けなために好意はゼロ。
むしろ目立ちたくないために関わらないようにしているが、それが逆張り的に関心を寄せてしまう。
中の人は『銀魂』からの続投。
もはや完璧な配役。
神楽は神楽でアイドル級の美少女(外見だけは)という設定だったが、本作ではそれ以上。
もはや逆輸入とも言えるキャスティング。
2作続けて「難あり美少女役」とはひれ伏す他ない。
もっと好きになりました。
「灰呂杵志」as.笠原秀幸
「もっと熱くなれよぉっ!!!!!」
ウザいくらいに暑苦しい学級委員長。
他人に厳しく自分にはもっと厳しい。
しかしその性格から誰からも好かれる好青年でもある。
しかし熱い。熱すぎる。
中の人は初見だったがまぁまぁな再現度。
もうちょいピュアさが欲しかったかも。
しかし尻は出す身体の張りっぷりは満点。
「窪谷須亜蓮」as.賀来賢人
「パンピーは肩がぶつかっても背後から消火器で殴んねぇんだった…」
元ヤン、というか元暴走族の長。
しかし当PK学園に転入を機に真人間になることを決意。
ヤンキー時代とのギャップで笑いをとる。
本作では影は薄めなことをイジられる。
あとほぼ顔芸。原作とは少しキャラが違う。
こちらも中の人は初見。
表情筋の動きがえぐいことくらいしか記憶にない。
「蝶野雨緑」as.ムロツヨシ
「アメ〜ジング!」
冴えないマジシャン。一応腕はある。
胡散臭さ大爆発。
本作では斉木とは初対面な設定。
チョイ役かと思いきや終盤でまさかの大活躍をする。
まぁいつものムロツヨシだがそれで良い。
原作のビジュアルとは全く違うものの
奇跡的に絶妙なキャスティング。
それ含めて『銀魂』と同じ。素晴らしい。
「神田品助」as.佐藤二朗
「欲情しますね」
校長先生。
正直原作ではそこまでのキャラじゃない。
ぶっちゃけ佐藤二朗に役を振っただけ。
こちらはかなりのチョイ役。
でもいつもの佐藤二朗。素晴らしい。
「斉木楠雄のΨ難か!?」
斉木の両親にしてただのバカップル。
超能力を持つ我が子を「ただの出来のいい息子」としか思っていない。
ビジュアルと雰囲気が完璧。そっくり。
出番はそこまでじゃないが素晴らしい。
…とほぼ満点のキャスティング。
ここまで納得いったのは久々と言えるほどに!!
そんな面々が原作のように好き勝手ハシャいでいるわけだが、まぁ面白くないわけがない。
全員、濃い。
これは『銀魂』にも共通して言えることだが
本作ではCGなどが非常にチープに見える。
しかしどちらも監督の作風であり、そして原作の雰囲気でもある。
ゴリゴリのガチCGなんて期待してない。
邦画の低予算さを上手く逆手に取ったな!!
と感嘆する他ない。
トータルすると原作ファンなら満足。
原作知らなくても普通に満足する出来だ。
正直当ブログのポリシーを抜きにしてもあまり不満点が出てこないほどだ。
とはいえ作風上あんまりハードル上げすぎるのはダメだが!!
まぁ友人同士、恋人同士、家族でも楽しめること請け合いな傑作実写化作品だろう。
変顔で笑いとるのが嫌いじゃなければおすすめだ。
あと橋本環奈ファンは絶対に行こう!!
本当可愛いから!!マジで!!
最後に。
みんな大好き「高橋さん」は一切出てきません。
ワードとしても出てきません。
大体この通りの予告↓
思い通りにならないtwitter↓