史上最高の怪獣映画、上陸。
モンスターvs米軍vsロック様。
最強、三つ巴!!
こんな映画が観たかった!!!
近年はとんでもない大規模映画バブル。
いつ劇場へ駆け込んでも何かしらの超大作が封切られている非常に景気の良い時代だ。
とりわけ連発されているのが「アメコミ映画」だが
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)とは? - 高速回転する方舟の片隅で。
それに規模も費用も負けてないジャンルがある。
「怪獣映画」
正直俺は特撮方面はからきしなのでよくわからんが
その歴史は深く、さらには日本の影響がとんでもないらしい。
不遇のときも長くあったようだが、昨今。
幼少時代に感化された面々がいよいよ本格的に映画界に出張ってきた。
そして2014年。
ハリウッドにて『GODZILLA』が公開される。日本から留学してきた「地球の番長」の恐ろしさは瞬く間に世界を電撃席巻した。
さらにその2年後。
アメリカが誇る「最強の自宅警備員」が
こちらもスクリーンに電撃カムバック。『キングコング:髑髏島の巨神』
おまけに恐ろしいことになんと両作品は同世界。
「アベンジャーズ」が開発したユニバースシステムを取り入れる柔軟さで、今から2年後。
問答無用の超大作が完成しようとしている。『Godzilla vs. Kong』
最強の両者が全面対決。
監督曰く「完全なる決着」があるらしい。
その前哨戦にして『GODZILLA』の続編でもある
『Godzilla: King of Monsters』が来年に公開。モスラ、ラドン、キングギドラが集結予定。
以上が通称「モンスターバース」だが
これに勢いづいたのは怪獣だけではなかった。
制作元の「レジェンダリーピクチャーズ」は
「ここに金脈を見つけた!」とばかりに
ある種の「怪獣映画」を続々発表。
最近『2』も公開された『パシフィック・リム』
怪獣と巨大ロボが正面から殴り散らかす大傑作。
そして古代中国を舞台とした『グレートウォール』
「マット・デイモン」が弓と漢気でモンスターの群れと全面戦争する大傑作。
…などなど。
特撮にはからっきしでもアクション映画は大好きな俺。
どれもこれも拝見するたびに度肝を抜かれっぱなしなのだが
そんな前代未聞の大フィーバーを遂げている「怪獣映画」に
これまたド級に確変中の漢が殴り込んできた。「ドウェイン・ジョンソン」
通称「ロック様」である。
思えばつい先日に最新作が上映開始したばかり。
勇者ロック様とジュマンジの謎。『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル感想』感想。ネタバレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。
まぁ立て続けに映画に出まくっているのは今に始まったことではない。
むしろ「どちらの波にも乗れ!」とばかりに製作された本作。『ランペイジ 巨獣大乱闘』
このポスターから漂う只者ではないプレッシャー。
ともすればB級映画になりそうな題材を
無理矢理超S級に仕立て上げたその豪腕さ。
なにより「怪獣」と「ロック様」が同時に味わえる贅沢さ。
一目見ただけでわかる頭の悪さ。
もう完全にどうかしていた。
当然、2018年でもマストの一本だったが
嬉しいことに試写会が当たった。それも同日のものが3枚も!!
会場は家から片道2時間ほどの場所だったが、ここまで「来い!!」と言われてはサボる義理もなかった。
土砂降りの中、スキップで会場に駆け込んだのであった。
…上映後。
会場は異常なまでの熱気に包まれていた。
エンドロール後には満場の拍手が起こったほどだった。
そんなスタンディングする他ないあらすじ。
【宇宙のどこか】
ステーション内でとんでもない研究が行われていた。
それは地球では各種の権利団体が暴動を起こしかねないものだった。
簡単に言えば「様々な動物から強い能力を抽出したエキスを他の動物にブチ込んだらどうなるか」という莫大な費用をかけたトリビアの種だった。
もちろんそんな危ない研究は失敗するのが映画でのルール。
なにより今はオープニング。
被験体のラットが大暴れし「開幕の花火」と言わんばかりの大爆発を引き起こすのであった。
しかしその大事な「種」は頑丈なケースに入っていた。
映画の都合上、その内の3つが地球に飛来。
かくして生態系を滅ぼしかねないメテオが
よりにもよってアメリカにストライクするのであった。
【アメリカ】
ロック様。
飼育学者にしていつも通りのわがままボディ。
それもそのはず、元特殊部隊員だった。
ストーリーには全く関係ないモテフェロモンを振り撒きながら今日も愉快にゴリラの世話をしていた。
その中でも特に仲が良いのが白いゴリラ。ジョージ。
手話にて意思疎通ができる賢ゴリラ。
各種の下ネタを放り込みながらも平和に暮らしていた。
しかしとある日、近所に件のメテオストライク。
平穏とは逆ベクトルの日々が始まってしまう。
そして残りの2つの種も近場に落ちていた。
これまたよりにもよって凶暴な獣の近くだった。
最強筆頭の2匹、オオカミとワニだった。
「各種動物の凶悪な特徴」を煮詰めたエキス。
その中には「本能」「成長」を促進させる成分も含まれていた。
そんな物騒極まりないものを開発したマッドサイエンティスト。ワイデン姉弟。
一度は宇宙ステーションの爆発に失落したものの
ここアメリカに偶然にもサンプルとなる3匹がいることを知った2人は俄然奮起。
「ここに誘き寄せて全部殺そう!売れるし!」
というエリートとは思えない作戦を即決!!
自社が誇る「最強アンテナ」から動物を誘き出す「特殊な電磁波」を発信してしまう映画的には超有能な2人であった。「やめとけよ…」「よくやった!」が同時に存在する作戦を立案したことは褒め称えたい!!
一方。ロック様。
なにやら体調が悪そうなジョージを心配するも
「なんか大きくなってる」ことに気づく。
そんな折、明らかに只者ではない男が接触してくる。
エージェント・ラッセル。
まさかのジェフリー・ディーン・モーガンだった。
登場シーンといい名前といいワイスピシリーズの「カート・ラッセル」そのものなキャラ。
彼が言うには
「早速巨大化し始めたオオカミの元にジョー・マンガニエロを送り込んだ」
「でも瞬殺された。ヤバくない?」ジョー・マンガニエロ。
まさかの使い捨て!あんまりだ!
しかし
「そんなことはどうでもいい!」
「俺はジョージを治す!!」
と漢気と優しさを同時に発揮するロック様。
しかしその願いもむなしくジョージは獰猛かつ凶暴に都市部に突っ切って行ってしまうのであった。
【シカゴ】
そこには怪電波によって集結したオオカミとワニの姿があった。
しかしもう動物園に送り返せるレベルを超えていた。
事態を重く見た米軍は割とガチめに仕留めようと意気込むが
「マグロ食ってる奴」ならともかく、この手の映画で人間様の重火器が効果的だった例を俺は知らない。
いよいよ核の使用を検討する始末。
もう確実に「ウルトラマン」か「イェーガー」が必要なレベルだった。
観客が引くほどに人を食べ、建物を崩壊させていく。
さらにはジョージもそこに合流。3匹仲良く文明を蹂躙していくのであった。
しかしまだ希望は残されていた。
本作には「都合の良い正義の味方」はいなくても
「ロック様」がいた。なんのジョークか救命ヘリで現場に辿り着く。
かくして開催されるガチンコ対決。
相手は遺伝子強化された最強の獣達。
ライバルは天下無敵のアメリカ軍。
迎え撃つは知恵と漢気搭載のロック様。
そんなピラミッドの頂点達によるディザスター頂上決戦!!
今、開始のゴングが鳴る!!
…という大変景気の良いもの。
特筆したいのが本作は驚くほどにテンポが良い。
「お前らが観たいのは怪獣とロック様だよなぁ!」と言わんばかりに
画面には常にどちらかが映っている。
数多の怪獣映画で培われたノウハウが本作で爆発していると言っても過言ではない。
常に何かしらのアクションが行われ
終盤30分はもう「大乱闘」しかない有様。
映画的にはどうかと思うかもしれんが
俺的にはこれが模範を超えた大正解だ!
漫画で言うところの「扉絵」「見開き」のような
壁紙にしたくなる「キメ画」が多いのも高ポイント。
痒いところに手が届く!!
意外にも本作の「怪獣」達の大きさは「ゴジラ」ほどではない。
しかしそのおかげで生々しい破壊に親近感が湧く。
ビルを踏み潰すほどのスケールも勿論好きだが
そこまでいくと被害者側に感情移入しづらくなる。
引き換え本作では
その「小ささ」を活かした大暴れが数多くある。
ビル間を飛び回り縦横無尽に破壊し尽くす様は
「スッキリ爽快!」の一言だ。
なにより大きすぎては流石のロック様でも対応するのに一手間かかる。
全観客の予想通り終盤には
「解毒剤により心を取り戻した」ジョージと
「日頃の筋トレの成果の賜物」ロックによる異次元ゴリラタッグマッチが開催されるが
それはギリギリ手の届くサイズだからこそ
その「心のドッチボール」が響いてくる。
軍がお手上げ状態の相手にカスタムされたグレネードライフルで立ち向かうロック様。
漢気と決意を込めた弾は致死的だ!!
多くの「怪獣」ファンはもちろんだが
なにより「ロック様」ファンが大満足する出来。
本作ではまた違った形での「授与式」がある。
作中で凡人なら50回死んでもお釣りがくるレベルの数々の困難を率直な脳筋解決法で克服していく様子は往年のシュワちゃんさながらだ。とある武装で立ち向かうロック様。必見。
さらにおまけ的に見応え抜群の格闘シーンもある。
こちらも絶対に必見。
ホブス捜査官並みの強さだ!
動物もレディも兵隊も皆平等にあやしていく様子にはある種の世界平和が見てとれる。
ついでにジェフリーファンにもおすすめだ。「ジャスティス・リーグ所属」ではないらしい。
ちなみに「現バットマンの父親」役。
もちろん多くの「怪獣映画」ファンには猛プッシュしたい。
意思疎通できるゆえに「完全なる人類の味方」となるジョージはある意味で斬新だ。
天災と怪獣プロレス、そしてロック様を一度に楽しめるのは本作だけ。
なによりその全てが絡み合った結果、終盤で巻き起こる漢気の連鎖爆発には男泣き必至。
「漢気には性別も国籍も、そして種族も関係ない!」ということ。
そして「男同士の友情には最低で最高な下ネタが不可欠」なことを再確認させてくれる。
自信を持って「最高の怪獣映画」とオススメできる大傑作だ。
鑑賞後には何だかわからない元気が出てくるぞ!!
破壊と漢気で5月病を吹き飛ばせ!
オススメだ!!観よう!!!
余談。
今回の試写会場は「ディファ有明」だった。
初めてお邪魔したがどうやらプロレス会場らしかった。
上映前には前哨戦として
「ゆるキャラ達の大乱闘プロレス」が行われた。
試合内容はゆるかったものの
その盛り上がりは凄かった。
なによりゲストに「蝶野正洋」が出張ってきていた。他にも「おのののか」やアイドルの方と豪華な面々。
なにより「推し怪獣」を聞かれて
「ザ・ロックだな」
と答えた蝶野のノリの良さは最高だった。
観客の期待とも言える
「ロックは巨大化しねぇの?」
の一言には「さすがだなぁ!」と思わずにはいられなかった。
残念ながら今回は巨大化はしませんが、その漢気は怪獣に風穴を開けました。
さらにゲストの1人の「寺嶋由芙」さんには
Twitterでいいねを貰ったのでファンになりました。可愛い。
本当に実り多き試写会だった…と思ったら
来週もう一度試写会が当たった!!
今度は正座して観るとしよう!!
ありがとう!!映画の神様!!
最高にB級な予告↓
映画『ランペイジ 巨獣大乱闘』本予告【HD】5月18日(金)公開 - YouTube
最低のC級なTwitter↓