MARVELきっての最凶アンチヒーロー!
力の源は悪魔より授かりし無双のパワー!
全篇、情け躊躇なし!
悪人は問答無用で消し炭にしろ!!
空前絶後のアメコミ映画ブーム。
まぁ腐るほど言ってきてるが、年に何本も公開されている現状はなかなか巡り逢えるものではない。
その筆頭としてはやはり『アベンジャーズ』シリーズが挙げられるだろう。
現在映画だけでも17作という驚異の大河作品群である。
政治や化学、果ては神話や魔術まで様々な観点からつくり出されるその世界。
どれも「ヒーローもの」という共通点がありながらもそれぞれが違ったジャンルで楽しませてくれる。
そしてこれだけ連発されながらその全てが満点な出来だというからひれ伏す他ない。
しかしただ一つの物足りなさがある。
あまりに全員が優等生すぎる。
国際的前科者や宇宙のアウトローなど不良チックなヒーローもいることにはいるが
やはり内面は優等生。
喧嘩はしても道理は踏み外さないという安心安全設計。
まぁ今や天下のディズニーの傘下になってしまっているMCUにそこまで求めるのは酷な話ではある。
しかしこっちとしては血が吹き出すような躊躇ゼロのヒーローものが観たいのもまた事実。
そんな声が届いたのか、原作会社は同じながら映画会社はライバルな『X-MEN』シリーズがやってくれたのは記憶に新しい。
『デッドプール』
全編無駄口と自己中精神まみれな楽しくもエグいアンチヒーロー。
全てをジョークと弾丸で吹っ飛ばす痛快作。
『ローガン』
今までの鬱憤を晴らすウルヴァリンの卒業作。
あの能力で本気出したらそら血飛沫祭りだ!!
いろいろと新機軸を打ち出している両シリーズではあるが
エクスペンダブル感は『X-MEN』に軍配が上がる。
しかしその地点は通過していた1人の漢がいたことは以前当ブログでも取り上げさせてもらった。
『パニッシャー』
対悪人専用人型最終決戦兵器。『パニッシャー:ウォー・ゾーン』バレあり感想。 - 高速回転する方舟の片隅で。
現在ひしめく様々なシリーズとは無関係に孤軍奮闘する漢の中の漢。
「地獄の断頭台」というヒーローにあるまじき二つ名を持つ。
ヒーロー映画というよりはむしろステイサム映画に近いそのつくりは一部のファン(俺含む)を唸らせた。
そして俺が虜になった理由はもうひとつある。
前年に公開された『ゴーストライダー』がアレな出来だったからだ!!
まさかのニコラス・ケイジ主演。
前述した『パニッシャー〜』と同様に有象無象のシリーズとは無関係。
この「ゴーストライダー」というキャラ。
「悪魔と契約した孤高の走り屋」というスタイルからずっと気になっていた。
しかしその期待とは裏腹に映画はほぼニコラス・ケイジのアイドルPVと化してしまった。
能力を得るまでに1時間以上かける丁寧なつくり。
先代ゴーストライダーとの並走など見所もなくはないのだが
まぁ、ぶっちゃけ退屈だ!!
ニコラスファンの友人は高まっていたが!
そんな黒歴史とも言えるこの大失態。
どうにかならんか…と思っていた翌年の2008年。
上記の『パニッシャー ウォー・ゾーン』や『ダークナイト』『アイアンマン』など今のアメコミバブルを予感させる傑作が次々と誕生した。
もうすっかり忘れてしまっていたのだが
なんと2012年に続編兼リメイクとして緊急復活!
ブームに乗っかったのかはわからんが不運にも同年には『アベンジャーズ』が公開。
ぐうの音も出ない歴史的超傑作。
再び歴史に埋もれてしまうことになるのだが、それはもったいない。
むしろそこにぶつけてきた漢気に刮目するしかない!!
少しでも世間様にこの素晴らしさをわかっていただきたい、と思い今回筆を取るに至ったわけだ。
「こんな辺境のブログでやっても…」は禁句で頼む!
そんな玉砕覚悟のあらすじ。
ジョニー・ブレイズは暇を持て余していた。
前作にてノリだけで契約してしまっていた悪魔の力をクーリングオフできるわけもなく、いつその力が顔を出すか怯えながらバイクで世界を流す日々だった。
八方塞がりニコラス。
そこに登場する1人の漢。
モロー。孤高の破戒僧。
ノーヘルでバイクを乗り回す道交法を極限まで無視する押しの強さで
半ば、強引にジョニーと意気投合。
そこでひとつのおつかいを言い渡される。
世界を揺るがすかもしれないシングルマザーとその子供を守ってくれ、とのこと。
世界の命運が掛かっている2人。
「悪魔の力」というあまり人助けタイプではない自身を鑑みるものの
どうにも相手は自分にこの能力を授けた張本人らしい。
悪魔のボス。ロアーク。
顔色は二日酔いなヴィジュアル系だが一応凄いやつ。
そうとなれば話は別だった。
「諸悪の根源殺してクーリングオフするか!」
と悪魔の走り屋は俄然、奮起。
敵はある意味、同僚ともいえる悪いやつら。
そんなことは悪魔にはまるで関係なかった。
ブレーキの文字を置き去りに音速でブチ殺せ!
エンジン、フルスロットル!!!
正直観賞したのは結構前なのでうろ覚えではある。
ただ複雑に思惑や伏線が入り乱れるタイプの作品ではなかったことは確かだ。
あまり詳しくはないが
日本にも「仮面ライダー」というご当地ヒーローがいる。
「バイクに乗っている」「敵から授かった力」などの共通点がなくもない。
しかしこちらは間違っても日曜朝に放送して良い内容ではない。
この業火に包まれた髑髏というビジュアル。
ライダースを着こなした挙句にチェーンで飾り付けるというファッションセンス。
ぱっと見は明らかに善人ではない。
というか深く知っても別に善人ではない。
まぁその能力の源は「悪魔」なわけだから仕方ないのだが、それを隠すこともない。
前作では割と常識人であったジョニーだが
今作では監督を「マーク・ネヴェルダイン&ブライアン・テイラー」タッグに任命。
言わずと知れた『アドレナリン』シリーズの最強タッグだ!!
ステイサム作品でも狂気度で言えばNo.1。
ちなみに1作目はR15指定、2作目に至ってはR18指定という素晴らしさ。
ヒーロー映画をよくそんな監督に任せたものだ。
しかし良くやった!!
これにより前作のあれこれは壮大にリセット。
根底の設定とニコラス・ケイジだけ残すという狂気しかない采配を振るってくれた。
完璧だな!!
当然その狂気は作品を覆い尽くす。
ヒーローものらしく戦闘シーンが多々あるのだが、どれもこれも瞬殺という潔さ。
というか触れただけで人間は消し炭。
もう歩いてるだけでも核兵器級にヤバいのだがそれだけでは飽き足らないのか
遠距離の相手には鎖を使いこなし縛り上げる。
相手の重火器は地獄の業火で打ち消す。
終いには鉱石採掘用の超大型重機を地獄仕様に魔改造し嬉々として雑魚を一掃する。
この天下無敵なやりたい放題さ。
オーバーキル確実な必殺技「ヘル重機」
このワガママさにはラスボスであるロアークすら敵わない。
クライマックスはワイルドスピードすぎるバイクチェイスの果てに鎖で巻き上げ、高所から脳天直下な逆バンジーで圧殺!!
この後、とんでもないことになります。
おまけにゲロや小便まで業火という隙のなさ。
明らかにやりすぎだが、これだ!
俺が求めていたワルさは!!
確かに悪人すら救えたらそれは素晴らしいことかもしれない。
全方面に気遣いができるヒーローが求められているのもわかる。
結果的に引き金を一回引くのにも躊躇してしまうヒーローが出てくるのも理解できる。
加えて現在はネット社会。
ちょっとした落ち度で炎上しかねない。
しかし「そんなことは知らん!」
「相手は悪魔だぞ!!」
と自ら大炎上した挙句に
躊躇なく相手を皆殺しにする様には今のヒーロー達にない「なにか」がある。
それを「愚か」「向こう見ず」と批判するのは簡単だ。
でもこんな力があったら存分に使いたくなるのも事実だろう!!
結局「大作シリーズとはつるまない」一匹狼根性が災いとなり興収的には奮わなかった本作。
シリーズも打ち止めとなってしまった。
しかしそこは天下のMARVEL。
こんなナイスガイを放っておくわけもない。
パニッシャーはNetflixドラマとして蘇ったが、こちらは民放ドラマ
『エージェント・オブ・シールド』
にて狂気の復活!!
シーズン4より。
設定とニコラス・ケイジはリセットされたもののその凶悪さは健在。
バイクから高級車に乗り換え夜の闇を疾走!
ドラマの制作会社は異なるもののどちらもMCUの一部。
つまりは『アベンジャーズ』と同一世界にいる奇跡。
もしかしたらそのうち映画勢と相見える日が来るかもしれない。
いや、来てくれなきゃ困る!!!
2人、そして『ブレイド』がスクリーンで暴れ回ってくれるときが今から待ち遠しい。
MARVEL三大アンチヒーロー。
ニコラス・ケイジは泣いていいぞ!!
余談。
最近当映画の監督が近年のヒーロー映画に物申したらしい。
Former Marvel Director "Bored" With Marvel Studios Films
意訳すると
「技術もずば抜けて素晴らしい。大好きな役者も数多く出演している」
「それでも長すぎて退屈で性に合わん。良さがさっぱりわからん。ダメだ」
「もっと『ローガン』や『デッドプール』のようなR指定がつくられるべき」
「なぜ『スーサイド・スクワッド』をR指定でつくらなかった?」とのことだ。
相変わらず尖ってるな!!良いぞ!!
最後にお詫び。
今回の記事。
「明日から真似したくなる漢の映画」様とほぼ同じ内容になってしまった。
ゴーストライダー2〜男なら、己の中の悪魔を解き放て‼︎〜 | 明日から真似したくなる漢の映画
俺にとって神のような素敵すぎるブログ。
もともと影響されて始まった当ブログ。
正直ただの劣化コピーなので問題あれば全消去します。
本当にごめんなさい!!
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