↑本国版ポスター
↓日本版ポスター
本国版こそが大正義だ!!
全世界、異常気象。立ち向かうは1人の漢。
この冬、漢気が神をも超越する。
世界に晴天を強制しろ!!
天井知らずの有言実行に失神必至!!
ネタバレなし感想。
予告から受けるディザスター感は後半までお預け。
中盤は割と会話も多め。
無理に4Dにする必要は特になし。
今回は3D吹き替えで観たが、特に違和感はなし。
2Dでも3Dでも字幕でも吹き替えでもお好みで。
ただなんとなくの暇つぶしには最適。
ツッコミどころばっかなので整合性気になる方は立ち入り禁止だ!!
言わずと知れたラストスパルタである。
『300』より。
300人の少数精鋭で10000の軍勢に立ち向かうその様は「量より質」こそが大正義ということを教えてくれた。
そして近年ではセガール化が激しい御仁でもある。
筆頭は『エンド・オブ』シリーズだろう。
テロリストに占拠されたホワイトハウスに残された最後の希望。
それは大統領SP、「マイク・バニング」であった。
殺る気スイッチ、オン。
テロリストの断末魔と新たな殺戮マシーンの産声がハモった傑作アクション。
前作から数年。
引退を考えていたマイクの最後の仕事は
イギリスの首脳会談に出席する大統領の警護。
しかし瞬く間にテロリストにより英国は焦土と化してしまう。
生き延びた大統領とSPによる地獄のサービス残業の幕が上がる!!
一言で言えば「人間をやめたSPがテロリストを皆殺しにする」に終始するこのシリーズ。
正義側とは思えないその大暴れっぷり。
正座せずには観られない安心安定な作風。
聞くところによると3作目の製作も決定!!
どうやら今度は大統領機がヤバいらしい!!
とにかくこれらに共通するのは「なんとかしてくれる」頼もしさだ。
「敵を殲滅する」と言えば確実にしてくれるし
「大丈夫だ」と言えば絶対に大丈夫なその安心感。
そんなジェラルドさん。
なんと本作ではいよいよ「神」と相対する。
厳密に言えば「全世界の天候を制御する衛星装置」なのだがまぁほぼイコールで神だろう。
しかしなんといっても別世界では「超合神」という名実共に神だったジェラルドさん。
相手にとって不足はない。
『キング・オブ・エジプト』より。
迷作な名作。観よう!昼下がりに!
しかし今回の役どころは一介のエンジニア。
さすがに今度ばかりは「なんとかする」のは難しいんじゃなかろうか…
しかしその不安は開始数分で吹き飛んだ。
本作のジェラルドさんには娘がいた。
そして出発の際に「必ず帰ってくる」と約束してしまった。
さらに駄目押しのようにその「神」の創造主でもあった。
もう隙がなかった。
ここまで負ける要素がないともはや笑うしかないが!!
そんな完封すら予感させるあらすじ。
全世界は未曾有の異常気象に悩まされていた。
度重なる無茶でボロボロになった地球からの倍返しにお手上げ状態だった。
だがそれも数年前までのこと。
とある天才エンジニアが創り出した全方位型天候制御装置「ダッチボーイ」によって世界は救われていた。
指先ひとつで地球上の天候を制御できる優れもの。
しかしそんな一歩間違えれば地球を支配できうる装置を世界放っておくわけもない。
数日後にはアメリカの手を離れ世界の共有財産になる予定だった。
そしてそのプロジェクトの責任者。
「マックス・ローソン」世渡り上手なエリート。
今日も周りには内緒な恋人サラとイチャつきながらも出世街道を驀進中であった。
「サラ・ウィルソン」職業は大統領SP。
職業柄、付き合っているのは秘密。
しかしその平穏は突如崩れ去る。
台湾にいる友人のダニエル・ウーから猶予を辞さない電話が入る。
「ヤバい。異常気象だ」
どうやら路面で目玉焼きが出来てしまうほどに気温が上昇しているらしい。
さらに間髪入れずに常夏の国リオには津波が凍り出すほどの大寒波が襲う。
この夏、最大の寒波到来。
もう残された手はひとつしかなかった。
ダッチボーイの創造主でもある兄を頼るしかない。
「ジェイク・ローソン」
というかジェラルド・バトラー。
マックスの兄にして天才エンジニア。
現場をわかってないお偉いさん方に暴言を吐き捨て、今は隠居中。
とりあえず右に倣えな弟に説教をかますのもそこそこに二つ返事で宇宙船に乗り込むジェイク。
うかうかしていると全世界の異常気象が合体し「ジオストーム」なる巨大竜巻が地球を襲いだす。
なぜダッチボーイはおかしくなったのか?!
真犯人は誰なのか!!?
ジオストームは阻止できるのか!??
今、「漢気の神」と「天候の神」による場外乱闘のゴングが鳴る!
やる気スイッチ、全開!!!
予告にあるような天変地異さはやはり圧巻だ。
中盤は話がメインで少しダレることもなくはないが
世界各地が自然災害に見舞われていく様は「マジでヤバい」としか言えない。
おそらく数年前の日本なら公開は見送られていただろう。
そのハリウッドの技術をふんだんに使ったビジュアル面だけでも映画代の元は取れそうだが
声を大にして言いたい見所はもうひとつある。
主人公達の漢気だ。
皆それぞれ思考から行動に移すまでの速度が尋常ではない。
コンビニに行く感覚でダッチボーイに乗り込んだジェイクはやる気ない新卒を叱咤することに始まり、コナン君ばりの捜査力を発揮してズバズバ真相に近づいていく。
ほぼ勘で真相に辿り着きます。
明らかに一介のエンジニアには収まらない器だが、問題は直接現地に乗り込んで解決する徹底された現場主義さには黙って頷く他ない面々であった。
勢いあまって宇宙側の黒幕すら説教してブン殴る漢らしさ。
ラストには「ダッチボーイの再起動には手動が必須」というアルマゲドン方式を採用していた尻拭いは自分でする!!とたった1人で自爆確定の宇宙船に残ることも即決!!!
感化されたように「ここが私の家だから」と居残りを共に決意する女所長にも男泣き確実だ!!
結局、2人とも助かるとしても!!
そんな漢気は地上の2人にも伝染する。
言ってしまえば黒幕は大統領の側近なのだが
腹心。エド・ハリス。
悪そうだ!!
クライマックスはそいつが率いるテロリストとたった2人で大統領の争奪戦を演じることとなる。
しかし日本には大粒の雹が降り
砂漠地帯には大洪水が押し寄せ
ロシアは熱帯地区となり
各地では竜巻が発生しまくり
香港ではマグマが吹き出る始末。
さらにここアメリカでは地面に稲妻が休みなく降り注いでいるという最悪な有様。
そんな中、後部座席に合衆国大統領を乗せテロリストとカーチェイスせざるを得ない状況。
もう完全にどうにかしていた。
しかしその状況でも1mmたりとも動じずに「些細な問題を排除します」とバック走に切り替えた後に
ターミネーターすら絶句しかねない精密射撃を涼しい表情でやってのけるサラ。
マックスはマックスでラストにだらだらと演説をかます黒幕をブン殴る。
大統領も黙って2人を祝福するしかなかった。
確かに話としては滅茶苦茶もいいところだ。
ダッチボーイが再起動した瞬間に1秒もかからずジオストームが消え去るなどご都合主義も満載かもしれない。
正直なところ展開はおろか次のセリフすら予測できるほどにありがちではある。
おそらく全世界が悪天候に襲われるビジュアルだけ先行して撮られたことは想像に難くない。
それでもこの時代にここまで頭の悪い映画が大金を投じて製作されたことには感謝しかない。
全編、どこを切っても偏差値は2くらいしかないが
今の社会に足りないものはこれじゃないだろうか!!
作中でも現実でも無謀な企画を無謀に完遂するその漢気。
性別も年齢も国籍も関係ない。
やると決めたら真っ直ぐに己の道を突き進むその格好良さ。
無理難題にブチ当たったときに観返したくなる傑作だ!!
観よう!!コーラ片手に!!
道理を押し通す予告↓
映画『ジオストーム』本予告【HD】2018年1月19日(金)公開 - YouTube
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