宇宙からの侵略者vs地球の戦闘民族。
奪還せよ、我らの地を。
ギブアップ、なし。
負ける気、微塵もなし!!
生きるか、死ぬか。
DNAを超えた、その先で。
本作はラジオでも語ってるので是非↓
#10『スカイライン -奪還-』観てきたで - 映画語ってく枠 - Radiotalk(ラジオトーク)
いよいよ終わりも近付いてきた2018年。
今年も今年で何も成し得てない自信だけはあるが
ひとまず映画の当たり年ではあった。
なんかここ数年ずっと言ってるような気もするが
それでも特に今年は俺の大好物である「'80年代」感溢れるような作品が多かった。
怪獣とロボの喧嘩祭り in TOKYO street.
第二世怪獣大戦。『パシフィック・リム:アップライジング』感想。ネタバレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。
『イコライザー2』
完全"神"化を遂げたデンゼル無双。
『デス・ウィッシュ』
ウェルカムバック、Mr.ダイ・ハード!
ロック様、怪獣プロレスに乱入。
猛獣、巨獣、怪獣、ロック様。『ランペイジ 巨獣大乱闘』感想。ネタバレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。
ステイサムの人類卒業式。
ステイサム、人類やめるってよ。『MEG ザ・モンスター』感想。ネタバレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。
『ザ・プレデター』
残虐超人、またまた再臨。
この言ってしまえば「どうかしてる」作品群。
しかし見方を変えれば「景気の良い」映画たち。
当ブログにお越しの方々にはバレてるだろうが
まぁ俺はこの手の映画に非常に弱い。
「筋肉」「爆発」「漢気」という俺に足りないものを過剰摂取させてくれる。
様々な無理を道理で押し切るその様には痺れざるを得ない。
とりわけ上記の映画達にはオーバードーズしそうなほどの景気の良さがあった。
そして「それに続け!」とばかりに公開された本作。
『スカイライン -奪還-』
画像を見れば一目瞭然でどうかしてるが
俺は密かにずっと日本公開を待ち望んでいた。
本作は2011年頃に公開された『スカイライン -征服-』の続編。
当時の映画界では宇宙人侵略ものが流行っていた。
そんな中でも異彩を放っていたのをよく覚えている。
なによりキャッチコピーが「そこには、愛も英雄も存在しない」
王道SFではなく『宇宙戦争』と『クローバー・フィールド』を足して2で割ったら1余った、みたいな映画だが
その手加減無用な惨さ、圧倒的身近さには釘付けになった。
この宇宙人は「脳」目当て。
吸うぞ!!容赦なく!!
まぁある種の一発屋的映画ではあった。
しかし含みのある終わり方…まぁ打ち切り漫画的と言えばそうだが
いくらでも続きをつくれそうな作風。
世間に望まれているのかどうかはサッパリわからんが、時は流れて数年後。
「スカイライン、続編製作決定」
「主演はフランク・グリロ」
「イコ・ウワイス、ヤヤン・ルヒアン参戦決定!!」
ニュースを見たときの俺。
まぁ何にかはわからんが、何かに勝った気がした。
軽めに解説しておくと
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』では
「クロスボーンズ」
超人相手に素手喧嘩を挑む凡人の星。
ガチキル装備に髑髏を見事に落とし込んだファッション。
これでディズニーに乗り込みたいなぁ!!
出世作は"10年に一度のアクション映画"と謳われる傑作
『ザ・レイド』
素手格闘の新たな希望を見せた超傑作。
人類史を塗り替えたような動きを魅せた両人。
ちなみに上記画像の状況は訳わからんだろうが
実際観たところで処理できる動きじゃないぞ!
この面々が主役を張る。
即ち、それは「宇宙人に素手で挑む」ということ。
そしてイコール「勝つ」ということ。
広い映画界と言えども人類は宇宙人には蹂躙されるもの、と相場が決まっている。
そりゃあ何億光年も離れた場所から訪れるだけの科学力を持つ相手は分が悪いだろう。普通なら。
しかしメンツを見る限りどうやらこの映画に普通のヤツはいない。
どう間違っても狂った名作になりうることはわかっていながらも、なかなか決まらない日本公開日にやきもきしていた。
しかしこの度、無事に全国上映決定! 急に!!
おまけに試写会も当たった!! 3枚も!!
ありがたいなぁ!!
もはや行かない理由は見当たらない。
風邪気味の身体を引きずって参戦したのであった。
そして上映後。すっかり風邪は治っていた。
それはこの映画に「人間の強さ」を教えてもらったからに他ならなかった。
「この世で一番強いのは人間だな、うん!」
そう痛感させてくれるあらすじ。
地球は侵略されていた。
空を仰げばド級の宇宙船。
月刊ムーがベストセラーになりそうなくらいにはヤバい事態だった。
そんな中、アメリカ。
マークは出来の悪い息子を警察署へ迎えに行っていた。
「マーク」…というかフランク・グリロ。
元警官にして、嫁さんは不在。
息子とは折り合いが良くない。
ひとまずアクション映画の教科書通りのキャラを見せつけたところで件の地球侵略。
「青い光を見ると問答無用で連れ去られる」という即死トラップを回避しながらも打開策を図るフランク。
しかし敵は何光年も離れた場所からの来訪者。
しかもその超テクを「宇宙船」「パワードスーツ」に転用されていては米軍すらも敵わない。
ひとまず「ハンドガン」「ガソリン」「素手」で暴れ回るも相手の数にはキリがなかった。
それは攫った地球人の脳を吸い出し、続々と兵隊を生み出しているからに他ならかった。
善戦も空しく数の利には勝てない。
あえなく船内に拉致られてしまうフランク一同。
しかし希望の灯りはまだ消えてなかった。
そこにはなかなか話のわかるエイリアンがいた。
それもそのはず、彼は前作にて脳をリサイクルされた主人公「ジャロッド」であった。
さらにそこには彼の子供を身篭った彼女「エレイン」もいた。
猫の手も借りたいフランクからしてみれば文字通りの渡りに船。
「お前の彼女と子供は俺が守る」
「だからこの宇宙船を不時着させろ」
割と一方通行気味に人類初となるエイリアンとの友好条約を締結させる。
そんな言葉を受けてはジャロッドも迷ってる暇はなかった。
愛する彼女、なによりまだ見ぬ我が子のため。
宇宙船を爆破させることを即決!!
隠密とは掛け離れたミッションをこなすことに決めた二頭のオス。
叡智1、暴力9の作戦の末に宇宙船を堕とすことに成功する。
そして不時着した先はインドネシア。
そこでフランクはまたもや神風を味方につけることになる。
抵抗軍筆頭「イコ・ウワイス」
政府軍筆頭「ヤヤン・ルヒアン」
猫の手どころか虎の手を誇る猛獣がそこにはいた。
各々事情は異なるようだが「殴り合えばダチ」理論で手を組むことをまたもや即決する面々。
なにより敵は全地球人の敵。
アメリカとインドネシアによる漢気交換留学が電撃決定した瞬間でもあった。
もう微塵も負ける気はしなかった。
しかしこちらには宇宙の果てには存在しない物質「漢気」が満ち溢れている。
試しにそのエネルギーを糧にナイフで攻撃してみると
なんと血が出るじゃないの!!
思えば、かの有名な宇宙戦争の第一人者は語っていた。
かくして血で血を洗う、勝率99.9%の第二次宇宙大戦の幕が上がるのであった…
インドネシアの山奥で!!
殺せ!!!
殺せ!!!!
とにかく殺せ!!!
ざっとあらすじを紹介させてもらったが
まぁ見ての通りどうかしてる映画ではある。
先んじて断っておくとハートフルさ、コメディ、恋愛…その他諸々の要素は本作には一切ない。
間違っても気になるあの子と行くような映画ではない。
しかしむしろ本作ではそれらを雑念と言わんばかりの勢いで目標を「vsエイリアン、一本勝負」に絞り込んでいる。
もうそれはまっしぐらに突き進む。
「お前らはこれが観たいんだろ?!」とでも言いたげな監督の言葉が聞こえてくるようだ。
あぁ、大正解だよ!!
その真っ直ぐさは全くブレることがない。
登場人物はパソコンどころかスマホすら使わない。
相手の宇宙人すらも超テクを武力に全振りしている有様。
「普通まずは情報収集じゃない?」
「もっといい侵略のやり方あるでしょ」
確かにそういう意見もあるかもしれない。
しかしここであえて問いたい。
「お前は未知の生命体を真っ向から素手で殴り殺せるのか?」と。
よく考えれば、いやよく考えなくても本作のヤバさはオープニングからブッ飛んでいる。
空には巨大な円盤。そこからは多数の宇宙人。
そんな折に都合よくパワードスーツを着た金持ちや世界大戦の英雄が現れるわけもない。
そんな絶望としか言えない状況。
人間、追い詰められたときこそ本性が出るもの。
間違ってもソシャゲでログインボーナスを貯めている場合なんかじゃ断じてない。
そう、刃物と銃火器だ!!
見よ!!この頼れる背中を!!
たまに思い出したようにエイリアン側がパワードスーツを纏ったかと思えば
こちらはこちらで前作主人公「ジャロッド」がドリフトする。
それはもう『パシフィック・リム』ばりにドリフトする。
「これが地球人の意地だ!!」と言わんばかりに!!
結果的には全観客の予想通りに全員、殴って切って撃って一等賞なオチなのだが
その景気の良さには徹底された人間讃歌が隠されている気がしてならない。
思えば人類史は「叡智」と「暴力」によって積み重ねられた節がある。
並大抵のSF映画なら「叡智」側にハンドルを切りそうなところを本作ではノンブレーキで「暴力」側にハンドルを固定している。
馬鹿か馬鹿じゃないかで推し量れば、まぁ圧倒的に馬鹿かもしれない。
しかし景気の良し悪しで測ればこれほど景気の良いこともない。
本作を一言で表すならば「エイリアンvsプレデターvsシラット」という悪夢のスリーカードの様相を成している。
そのうちの一つ「シラット」がジョーカーカードレベルで強いためにバランスはとれていないが
それでも些細な問題を全てブン投げ、重箱の隅を突かせる暇もなく目的に一直線な様は観ていて非常に清々しい。
エイリアン側からしてみれば
「侵略した先が戦闘民族の巣窟だった」というある種のホラー映画でもあるが
観客は皆、人類側の味方なだけに何も問題はないだろう。
その無理問答のような境地は男同士の友情に収束するのだからこれまたたまらない。
本作を観れば再確認するだろう。
友情というものは国籍、肌の色、年齢はもちろん
ときには「種族」すら軽々と飛び越えるような力を持っていることを。
とにかく徹頭徹尾、「宇宙のゴミ」を「人類の掃除屋」がスッキリ大掃除する年末処分大セールのような映画といえる。
100人中98人は眉をひそめる出来かもしれないが
残り2人(俺含む)の心には消えない爪痕を残す大傑作。
必見だ!!観よう!!
地球人ならもちろん宇宙人でも!!
ちなみに本作ラスト。
ヤヤン・ルヒアンの四肢がもがれるハプニングがありながらも人類側が圧勝。
エレインが身籠っていた子供がエイリアンと人類のハーフとして救世主になったよ!
これからも戦うよ! 完!!
…というジャッキー映画ばりのまくし立てで終わる。
それを示すように本作のエンドロール中にはNGシーンもある。
微笑ましさ満天のおまけ映像の数々。
こちらには本編とはまた違った宇宙平和がある。
この観客に息をつかせる暇もない終始鉄壁な様。
素晴らしいなぁ!!
今回の記事も本作同様、唐突に終わろうと思う。
完!!
最後に今現在の俺のスマホの待ち受けを。
厄どころか全てを滅してくれそうなヤヤンさん。
人類の底意地を見せつける予告↓
意地などないTwitter↓
ばーさーくん (@bebebeberserkun) | Twitter
プライドもないラジオ↓